熱海の民泊清掃|海沿い物件の塩害・潮風対策でプロが実践する5つのポイント

熱海の民泊清掃|海沿い物件の塩害・潮風対策でプロが実践する5つのポイント

相模湾を一望するオーシャンビュー。首都圏から新幹線で最短45分というアクセスの良さ。熱海の民泊清掃を手がけていると、この街が民泊ビジネスの立地として非常に恵まれていることを日々実感します。

しかし同時に、熱海の民泊物件には他の地域にはない厄介な敵がいます。「塩害」です。

「窓ガラスが白く曇って、せっかくのオーシャンビューが台無しになっている」「エアコンの室外機が数年でサビだらけ」「ベランダの手すりが腐食してボロボロ」――熱海で民泊を運営するオーナー様なら、こうした悩みに心当たりがあるのではないでしょうか。

  • 窓ガラスが塩で白く曇り、ゲストから「眺望が残念」とレビューされた
  • 室外機やベランダの金属部分がサビて、見た目も機能も劣化している
  • 潮風が入ると室内がベタつき、リネンや家具にも塩分が付着する
  • 台風の後、塩害が一気に悪化して清掃が追いつかない
  • 普通の清掃会社に頼んでいるが、塩害対策まではやってくれない

この記事では、熱海エリアで年間6,500件以上の民泊・別荘清掃を手がけるインビックスが、現場で蓄積してきたノウハウをもとに、熱海の海沿い物件特有の塩害・潮風問題の原因と、プロが実践する5つの具体的な対策を解説します。清掃だけでなく、リネンの管理やエアコン室外機の延命策まで含めたトータルな対策をお伝えします。

熱海の民泊物件で塩害が深刻化する3つの理由

塩害対策を考える前に、まず「なぜ熱海の民泊物件は塩害の影響を受けやすいのか」を理解しておく必要があります。原因を正しく把握しなければ、いくら清掃を繰り返しても根本的な解決にはなりません。

理由① 海からの距離が近く、物件の多くが「重塩害地域」に該当する

塩害の影響度は、一般的に海からの距離で分類されます。海岸から300m以内は「重塩害地域」、300m〜2km以内は「塩害地域」とされており、熱海の民泊物件は相当数がこの範囲内に位置しています。

熱海は海と山に挟まれた狭い地形に街が凝縮されているため、海沿いのマンションだけでなく、少し高台にある別荘型物件でも潮風の影響を受けます。「海から離れているから大丈夫」と思っていても、風向きや地形の影響で塩分が予想以上に到達しているケースは珍しくありません。

理由② 民泊物件は「塩を洗い流す習慣」が抜け落ちやすい

海沿いに常住している住民であれば、「台風の後は外壁を水で洗い流す」「定期的に窓を拭く」という習慣が自然と身についています。しかし民泊物件は、オーナー様が遠隔地にお住まいで、物件を日常的にケアできないケースがほとんどです。

塩害対策の基本は「付着した塩分をこまめに水で洗い流すこと」ですが、ゲストにそれを期待するわけにもいきません。結果として、塩分が長期間にわたって放置され、窓ガラスの白濁、金属部品の腐食、サッシの劣化が加速するのです。

理由③ 温泉成分と塩害の「複合汚染」

熱海ならではの問題として、温泉成分と塩害が複合的に作用するケースがあります。温泉の硫黄成分は金属を腐食させる性質があり、これに海からの塩分が加わると、腐食のスピードが単独の場合よりも格段に速くなります。

浴室の蛇口やシャワーヘッドが通常よりも早く変色・劣化するのは、この複合的な影響によるものです。

現場の声 ― 実際にあった失敗事例

熱海駅から徒歩圏の海が見えるマンション型民泊を引き受けた際のことです。前の清掃会社では通常のハウスクリーニングしか行っていなかったため、窓ガラスは塩の結晶で白く曇り、ベランダの手すりはサビが表面だけでなく内部まで進行していました。エアコンの室外機は設置からわずか4年で熱交換器のフィンが腐食し、冷房効率が大幅に低下。最終的に室外機ごと交換が必要になり、オーナー様には数十万円の出費が発生しました。「塩害対策を知っている業者に最初から頼んでいれば」と悔やまれていたのが印象的です。

熱海の民泊塩害対策でオーナーが陥りがちな3つの勘違い

熱海エリアで多くの民泊オーナー様から清掃のご依頼やご相談をいただく中で、塩害対策について共通した「勘違い」があることに気づきました。まずはこれらの思い込みを解消することが、正しい対策の第一歩です。

勘違い① 「高台だから塩害は関係ない」

熱海は山肌に街が広がっているため、「うちは高台だから大丈夫」と思われるオーナー様が多いのですが、これは危険な思い込みです。潮風は地形に沿って上昇するため、海から直線距離で離れていても、風の通り道にある高台の物件はむしろ塩害を受けやすいことがあります。

実際に私たちが清掃を担当している物件の中にも、海抜100m以上の高台にありながら、室外機のサビが海沿いの物件と変わらないレベルで進行しているケースがあります。

勘違い② 「雨が降れば塩は自然に流れる」

確かに雨水には塩分を洗い流す効果がありますが、すべての場所に均等に雨がかかるわけではありません。庇の下、ベランダの奥、窓ガラスの上部など、雨水がかかりにくい場所ほど塩分が蓄積して被害が深刻化します。

また、台風や強風の直後は大量の塩分が飛来しますが、その後すぐに雨が降るとは限りません。塩分が乾いてこびりつくと、普通の雨では落ちなくなります。

勘違い③ 「窓を拭いておけば塩害対策は十分」

窓ガラスの塩汚れは目に見えるため対処しやすいのですが、実は塩害で最もダメージが大きいのはエアコンの室外機、給湯器、ベランダの金属部分、窓のサッシレールなど「見えにくい場所」です。窓だけ綺麗にしていても、裏で設備の腐食が進行していれば、ある日突然エアコンが故障する、給湯器が使えなくなる、といったトラブルに直結します。

現場の声 ― よくあるご相談

「窓拭きは毎回お願いしているのに、エアコンが急に効かなくなった」というご相談は、熱海の海沿い物件で非常に多くいただきます。現場を確認すると、室外機の熱交換器フィンが塩分で真っ白に詰まっている。室内の清掃は完璧でも、屋外設備のケアが抜けていたために起きたトラブルです。こうした経験から、私たちは清掃時に室外機の状態チェックも必ず行うようにしています。

プロが実践する熱海の民泊物件 塩害・潮風対策5つのポイント

ここからは、熱海エリアの民泊・別荘清掃の現場で私たちが実際に行っている対策を、優先度の高い順にご紹介します。

ポイント① 窓ガラスの塩分除去は「洗剤を使わない」が正解

熱海の民泊物件で最もゲストの目に触れるのが、窓ガラスの塩汚れです。オーシャンビューが売りの物件で窓が白く曇っていては、レビュー評価に直結します。

塩汚れの除去で重要なのは、まず大量の水で塩分を溶かしてから拭き取るという手順です。乾いた状態でいきなり拭くと、塩の結晶がガラス表面を傷つけてしまいます。これは意外と知られていない落とし穴で、良かれと思ってゴシゴシ拭いた結果、ガラスに細かい傷がついてしまったケースを何度も見てきました。

具体的な手順としては、まずスプレーボトルやホースで窓全体にたっぷり水をかけて塩分を溶かします。5分ほど置いてからスクイジー(水切りワイパー)で上から下へ一方向に水を切ります。洗剤は基本的に不要で、塩害の場合は水だけで十分落ちます。むしろ洗剤を使うと、洗剤成分が窓に残って新たな汚れの原因になることがあります。

仕上げに乾いたマイクロファイバークロスで軽く拭き上げれば完了です。この作業を毎回の清掃時に行うだけで、窓ガラスの透明度は劇的に変わります。

ポイント② サッシレールと金属部品の「塩抜き」を習慣化する

窓ガラスと同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのがサッシのレール部分のケアです。サッシのレールには塩分を含んだ砂が溜まりやすく、これを放置するとレールが腐食して窓の開閉がスムーズにいかなくなります。ゲストが力任せに窓を動かした結果、サッシが歪んでしまうというトラブルも発生しています。

私たちが清掃時に行っているのは、レール部分に水を流し込んで塩分と砂を洗い出す「塩抜き」作業です。ブラシでこするだけでは塩分が奥に押し込まれてしまうため、必ず水で流すことがポイントです。

ベランダの手すり、物干し金具、玄関ドアの蝶番など、屋外の金属部品にも同様の処理を行います。特に台風や強風の後は、通常の清掃に加えてこの「塩抜き」作業を追加で実施することを推奨しています。

ポイント③ 潮風によるリネン・室内のベタつき対策

海沿いの物件では、換気のために窓を開けると潮風が入り込み、室内の家具やリネンがベタつくことがあります。ゲストが滞在中に窓を開けて過ごした後のチェックアウト清掃では、テーブルや椅子の表面がベタベタしていることも珍しくありません。

清掃時の対処としては、家具の表面を水拭き→乾拭きの2段階で仕上げます。ベタつきの原因は塩分なので、水拭きで塩を溶かしてから乾拭きで拭き取るのが基本です。

リネン類については、物件内に長期間保管しておくと塩分を吸着してベタつきやすくなります。この問題を根本から解決するために、民泊向けリネンレンタルの活用をお勧めしています。チェックインのたびに洗濯済みの清潔なリネンが届き、使用済みはすぐに回収される仕組みなので、物件内にリネンを保管する必要がなくなり、塩分によるベタつきや劣化を防ぐことができます。

ポイント④ 換気のタイミングを見極める

熱海の海沿い物件では、換気のタイミングが非常に重要です。箱根の湿気対策と同様に、熱海でも「いつでも窓を開ければいいわけではない」のです。

私たちが熱海の民泊清掃サービスで徹底しているのは、風向きと天候による判断です。海からの風が吹いている時間帯に窓を開けると、塩分を含んだ潮風が室内に入り込み、家具やリネンをベタつかせる原因になります。

換気に適しているのは、快晴の日で海からの風が弱い時間帯、あるいは山側からの風が吹いている時です。風向きの判断が難しい場合は、窓を開けるのではなくエアコンの送風モードや換気扇を使った機械換気が安全です。清掃後は速やかに窓を閉め、除湿機やエアコンのドライ運転で室内の湿度を下げた状態で退室するのが理想的な流れです。

ポイント⑤ エアコン室外機・給湯器の塩害対策

熱海の海沿い物件で最もコストのかかる塩害被害が、エアコン室外機と給湯器の腐食です。通常10年程度もつはずのエアコンが、重塩害地域では3〜5年で故障するケースも珍しくありません。室外機の熱交換器フィンが塩分で腐食すると冷暖房効率が大幅に低下し、電気代の増加と最終的には買い替えという大きな出費につながります。

私たちが推奨している対策は3つあります。

1つ目は、清掃時に室外機の外装とフィンに水をかけて塩分を洗い流す作業を毎回行うこと。この地道な作業が室外機の寿命を大きく延ばします。

2つ目は、定期的な熱海のエアコンクリーニングです。フィルター清掃だけでなく、内部の熱交換器やドレンパンまで分解洗浄することで、塩分の蓄積を根本からリセットできます。海沿いの物件では、内陸部よりも短い間隔(3〜4ヶ月に1回程度)でのクリーニングを推奨しています。

3つ目は、室外機の設置場所の見直しです。海側から見て建物の裏側に設置する、防風板を設けて潮風の直撃を避けるなどの工夫で、塩害の影響を大幅に軽減できます。新規にエアコンを導入する際は、耐塩害仕様や耐重塩害仕様の室外機を選ぶことも強くお勧めします。初期費用は上がりますが、通常仕様の室外機を数年で交換するよりもトータルコストは確実に安くなります。

現場の声 ― 対策後の変化

熱海の海沿いマンションで5室を運営するオーナー様のケースです。以前は年に1〜2台のペースでエアコンが故障し、そのたびに10万円以上の交換費用が発生していました。私たちが清掃を引き受けてからは、毎回の清掃時に室外機の水洗いを追加し、3ヶ月に1回の民泊向けエアコンクリーニングを実施。さらに交換時期が来た室外機から順次、耐塩害仕様に切り替えていただきました。結果、2年間エアコンの故障はゼロ。「清掃費用は多少上がったけど、修理代を考えたらトータルで大幅に節約できている」とのお言葉をいただいています。

清掃だけでは不十分|塩害環境でのリネン・寝具の正しい管理

塩害対策というとガラスや金属部品に目がいきがちですが、熱海の海沿い物件で見落とされやすいのがリネン・寝具への影響です。

塩分がリネンの劣化を加速させる

潮風に含まれる塩分は、シーツやタオルなどの繊維にも付着します。塩分が付着した状態で保管されると、繊維が硬くなり、ゴワゴワした手触りになります。ゲストがタオルを使った際に「なんかゴワつく」と感じるのは、洗濯不足ではなく塩分の付着が原因であることも少なくありません。

さらに、塩分を含んだリネンは吸湿しやすく、カビの発生リスクも高まります。熱海は海沿いの湿気と山間部の湿気が重なるエリアでもあるため、リネンの劣化スピードが他の地域よりも格段に速いのです。

物件内にリネンを保管しないという選択

この問題への根本的な解決策として、熱海・小田原のリネンレンタルの活用をお勧めしています。ゲストのチェックインに合わせて洗濯済みのリネンを届け、チェックアウト後に回収する仕組みであれば、物件内にリネンを長期保管する必要がなくなります。塩分によるゴワつきやカビのリスクがゼロになるだけでなく、常に清潔なリネンをゲストに提供できるため、レビュー評価の向上にもつながります。

塩害がレビューと収益に与える影響

塩害は「建物のメンテナンス」の問題にとどまりません。民泊運営において、塩害はゲストの体験を直接的に左右し、レビュー評価と収益に影響を与えます。

「眺望」への期待を裏切るリスク

熱海の民泊物件の多くは「オーシャンビュー」を売りにしています。ゲストは美しい海の眺望を期待して予約しますが、窓ガラスが塩で白く曇っていれば、その期待は裏切られます。写真と実際のギャップはレビューで最も厳しく指摘されるポイントであり、「窓が汚くて海が見えなかった」という一言が、その後の予約率に長期的なダメージを与えます。

設備トラブルによる緊急対応コスト

塩害によるエアコンの故障や給湯器の不具合は、ゲスト滞在中に発生するとさらに深刻です。真夏にエアコンが動かない、お湯が出ないというトラブルは即座にクレームにつながり、場合によっては返金対応も必要になります。予防的なメンテナンスに投資するほうが、トラブル対応のコストよりも遥かに安上がりです。

熱海だけではない|近隣エリアの民泊物件が抱える環境課題

環境に起因する清掃の課題は、熱海だけのものではありません。インビックスでは熱海以外にも、それぞれ異なる環境課題を持つ近隣エリアの民泊清掃を数多く手がけています。

たとえば箱根の民泊清掃では、山間部特有の湿気とカビが最大の課題です。標高差800mの環境がもたらす結露と年間を通した高湿度は、箱根ならではの専門的な対策が求められます。また、伊東の民泊清掃では、豊富な温泉資源がもたらす頑固な水垢・スケールとの戦いが日常です。

どのエリアにも共通しているのは、「その地域の環境を熟知した清掃会社でなければ、根本的な対策は難しい」ということ。全国チェーンの清掃サービスでは見落としがちな地域固有の課題に対応できるのは、地元に根差した清掃会社の強みです。

まとめ

熱海の民泊物件における塩害・潮風対策は、「汚れたら拭く」という後追いの清掃ではなく、「塩分を蓄積させない仕組みを作る」ことがポイントです。

  • 窓ガラスは水で流してから拭く ― 乾拭きは傷の原因。大量の水で塩分を溶かしてからスクイジーで仕上げる
  • サッシ・金属部品の「塩抜き」 ― レールや手すりに水を流して塩分を洗い出す。台風後は必ず実施
  • リネンの保管リスクを排除 ― 潮風環境では物件内にリネンを溜め込まず、リネンレンタルで回転率を上げる
  • 換気は風向きで判断 ― 海風が吹いている時は窓を開けず、機械換気で対応する
  • 室外機・給湯器の定期ケア ― 毎回の清掃で水洗い。クリーニングは3〜4ヶ月間隔で実施
  • 耐塩害仕様の設備を選ぶ ― エアコン・給湯器の交換時は耐塩害仕様を選択し、トータルコストを削減

熱海の海沿い物件の塩害対策は、清掃・リネン管理・設備メンテナンスをトータルで対応できる地域密着型の清掃会社だからこそ、的確に解決できる領域です。「清掃はしてもらっているけど、塩害対策まではカバーされていない」というオーナー様は、ぜひ一度ご相談ください。

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参考文献

  1. 観光庁「民泊制度ポータルサイト」住宅宿泊事業法について
  2. 熱海市公式サイト
  3. 一般社団法人 日本冷凍空調工業会(耐塩害仕様基準 JRA 9002)
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