民泊リネンのコスト最適化|物件数別の管理戦略と損益分岐点

民泊リネンのコスト最適化|物件数別の管理戦略と損益分岐点

民泊のリネン管理には、目に見えるコストと見えないコストがあります。タオルやシーツの購入費は計算しやすいものの、洗濯にかかる時間、買い替えの頻度、品質劣化によるレビュー低下の損失まで含めると、「安く済ませたつもり」が実は最もコスト高になっていることがあります。

私たちは箱根の民泊清掃リネンレンタルをワンストップで提供する中で、さまざまな規模のオーナー様のリネン管理を見てきました。1物件のオーナー様と5物件以上を運営する事業者では、最適なリネン管理の方法が根本的に異なります。

この記事では、自前購入・コインランドリー・業務用リネンレンタルの3つの管理方法を、物件規模別のコストと手間の観点から比較し、損益分岐点を具体的な数字で解説します。

民泊リネン管理の3つの方法|それぞれの特徴と限界

方法① 自前購入+自宅洗濯

タオルやシーツを自分で購入し、チェックアウトのたびに自宅や物件内の洗濯機で洗う方法です。初期費用が最も安く見えるため、多くのオーナー様がこの方法からスタートします。

しかし、熱海の民泊清掃で多くのオーナー様と接する中で実感するのは、この方法の「見えないコスト」の大きさです。洗濯・乾燥にかかる時間(1回あたり2〜3時間)、水道光熱費、洗濯機の消耗、そしてリネンの品質劣化による買い替え費用。さらに、自分の時間をリネン洗濯に費やすことで、本業や他の運営業務に使える時間が削られます。

方法② コインランドリー利用

物件近くのコインランドリーを利用する方法です。自宅に大型洗濯機がないオーナー様や、物件と自宅が離れているケースで選ばれます。業務用の大型洗濯機・乾燥機が使えるため、家庭用よりも洗浄力と乾燥力は上がります。

ただし、洗濯物の運搬(物件→コインランドリー→物件)にかかる時間と手間、1回あたりの利用料金(洗濯+乾燥で1,000〜2,000円)、そして待ち時間が発生します。繁忙期に同日入れ替えが重なると、コインランドリーとの往復だけで半日が潰れることも。

方法③ 業務用リネンレンタル(リネンサプライ)

リネンサプライ会社からリネンをレンタルし、使用後は回収→工場で洗浄→清潔なリネンを配達するサイクルで運用する方法です。洗濯の手間ゼロ、初期購入費ゼロ、買い替えコストゼロ。1回あたりの単価は自前洗濯より高く見えますが、トータルコストでは逆転するケースが多数あります。

【シミュレーション】定員4名・月15回稼働の物件で比較

定員4名の物件(バスタオル8枚・フェイスタオル8枚・シーツ4セット・枕カバー4枚を毎回交換)を月15回稼働させた場合の、年間コストを比較します。

自前購入+自宅洗濯

初期購入費(リネン一式):50,000〜80,000円。年間買い替え費(半年〜1年で劣化):30,000〜50,000円。1回あたり洗濯コスト:約300円(水道光熱費+洗剤)。年間洗濯コスト(月15回×12ヶ月):約54,000円。1回あたり作業時間:2〜3時間。年間作業時間:360〜540時間。品質の安定性:△ 劣化が進む。

コインランドリー

初期購入費(リネン一式):50,000〜80,000円。年間買い替え費:20,000〜40,000円。1回あたり洗濯コスト:約1,500円(洗濯+乾燥)。年間洗濯コスト(月15回×12ヶ月):約270,000円。1回あたり作業時間:1.5〜2.5時間(運搬含む)。年間作業時間:270〜450時間。品質の安定性:○ 家庭洗濯よりは良い。

リネンレンタル

初期購入費:0円。年間買い替え費:0円。年間レンタル料:物件・セット内容により見積り。1回あたり作業時間:0時間。年間作業時間:0時間。品質の安定性:◎ 毎回一定品質。

この表で注目すべきは「年間作業時間」です。自前洗濯の場合、年間360〜540時間をリネン管理に費やしています。時給1,000円で換算しても36万〜54万円の人件費に相当します。この「見えないコスト」を含めると、リネンレンタルの方がトータルで安くなるケースが大半です。

INBICSの現場から

箱根で1物件を運営するオーナー様の体験です。コスト削減のために自前購入+自宅洗濯を1年間続けた結果を計算してみると、リネン購入費80,000円+買い替え40,000円+水道光熱費54,000円+洗濯機の修理費15,000円=合計189,000円。さらに年間400時間以上をリネン洗濯に費やしていました。「その時間を本業や物件の改善に使っていたら、もっと売上が上がっていたはず」と振り返り、インビックスのリネンレンタルに切り替えたとのことです。

民泊のリネン管理|レンタルと自前購入を徹底比較!コスト・手間・品質で最適解を解説
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民泊のリネンは自前購入とレンタルのどちらが得?初期費用・ランニングコスト・洗濯の手間・品質維持・劣化リスクまで、年間6,000件以上の清掃実績を持つインビックスが現場目線で徹底比較。箱根・小田原など温泉地・観光地ならではのリネン管理の落とし穴と最適解を解説します。

物件数別の最適なリネン管理戦略

1物件のみ運営|レンタル導入で「時間」を取り戻す

1物件のオーナー様は、リネンコストを最小限に抑えたいと考えがちです。しかし、1物件であっても月10回以上の稼働があれば、洗濯にかかる時間と手間は確実に負担になります。

1物件でのレンタル導入のメリットは、金銭コストの削減よりも「時間の解放」が最大のポイントです。リネン洗濯から解放された時間を、リスティングの最適化、ゲスト対応の改善、新規物件の検討に使えるようになります。

2〜3物件運営|レンタル+清掃のワンストップが最適解

2〜3物件を運営するようになると、自前洗濯の限界が明確になります。同日に複数物件のチェックアウトが重なると、物理的にリネンの洗濯・配送が間に合いません。

リネンレンタルと清掃をワンストップで依頼することで、清掃スタッフがリネンの回収・交換まで一括で対応。複数物件の同日入替えでも、各物件に清潔なリネンが確実に届きます。オーナー様はスケジュール管理のストレスから完全に解放されます。

5物件以上運営|一括管理でスケールメリットを最大化

5物件以上を運営する事業者の場合、リネン管理の効率化が収益に直結します。物件ごとにバラバラの管理をしていると、在庫管理・品質管理・コスト管理のすべてが煩雑になります。

一括でリネンレンタルを導入することで、全物件のリネン品質を統一し、在庫管理も一元化。物件数が多いほどスケールメリットが効き、1物件あたりのコストが下がります。伊東の民泊清掃でも、複数物件を一括管理するオーナー様からは「全物件の品質が揃うようになった」という声をいただいています。

自前管理で見落としやすい5つの隠れコスト

隠れコスト① 洗濯機の消耗と修理費

民泊用リネンを大量に洗濯すると、家庭用洗濯機の消耗が加速します。通常10年の寿命が3〜5年に縮まり、修理費や買い替え費が発生します。業務用の負荷を家庭用機器で処理していることが原因です。

隠れコスト② 保管スペースの機会損失

予備のリネンを物件内に保管するスペースは、ゲスト向けの収納スペースを圧迫します。クローゼットがリネン在庫で埋まっていれば、ゲストの荷物を収納する場所がなくなり、快適さの低下につながります。

隠れコスト③ 品質劣化によるレビュー低下の損失

家庭洗濯を繰り返してゴワゴワになったタオル、黄ばんだシーツ。これらがレビューで指摘されると、「清潔さ」スコアが下がり、検索順位と予約率に影響します。スコア0.2ポイントの低下が月に数件の予約減につながるとすれば、その逸失利益は年間で数十万円に上る可能性があります。

隠れコスト④ 高湿度環境でのカビによる廃棄ロス

箱根や伊東のような高湿度環境では、保管中のリネンにカビが生えて廃棄せざるを得ないケースがあります。まとめ買いしたリネンの一部がカビで使えなくなれば、購入費がそのまま損失になります。

隠れコスト⑤ 精神的コスト

「今日は洗濯が間に合うか」「タオルの枚数は足りているか」「シーツの黄ばみをゲストに気づかれないか」。こうした不安と判断の繰り返しは、オーナー様の精神的な負担として蓄積します。リネン管理を仕組み化して手放すことで、この精神的コストがゼロになります。

清掃×リネン×設備管理のワンストップ化による経済効果

リネン管理を単独で最適化するよりも、清掃・リネン・エアコンクリーニングをワンストップで一括管理する方が、トータルコストが下がるケースが多くあります。

複数業者への手配コストの削減

清掃はA社、リネンはB社、エアコンはC社。バラバラの業者に発注すると、スケジュール調整・連絡・請求管理の手間がかかり、それ自体がコストになります。1社に一括で依頼すれば、窓口がひとつに集約され、管理の手間が大幅に削減されます。

清掃とリネン交換の同時処理で時間短縮

清掃スタッフがリネンの回収・交換まで行う体制であれば、リネン業者の配達を待つ時間が不要になります。同日入替えでは、この「待ち時間ゼロ」が清掃完了時刻を大幅に早め、チェックイン前のバッファ確保につながります。

設備メンテナンスをセットにすることで品質安定

リネンレンタルで衛生品質を担保し、エアコンクリーニングで室内環境を清潔に保ち、毎回の清掃でベッドメイキングから備品管理まで一括対応。この三位一体の管理体制が、レビューの「清潔さ」スコアを安定させ、予約率の維持・向上につながります。

INBICSの現場から

熱海で3物件を運営するオーナー様のケースです。以前は清掃業者・リネン業者・エアコン業者をそれぞれ手配していましたが、3社への連絡・スケジュール調整だけで月に5〜6時間を費やしていました。インビックスに一括切り替えした結果、管理工数が月1時間以下に激減。さらに、リネンの品質が安定したことで「清潔さ」スコアが向上し、予約単価を10%引き上げても稼働率が落ちなかったとのこと。「管理コストが下がって売上が上がった。一括管理の効果は二重だった」と話しています。

民泊リネンの衛生管理|家庭洗濯では不十分な理由と業務用洗浄の基準
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民泊リネンを家庭用洗濯機で洗っていませんか?水温30℃では皮脂汚れも雑菌も完全には除去できません。業務用リネンサプライの高温洗浄(80℃以上)・滅菌処理がなぜ必要か、感染症対策・住宅宿泊事業法の衛生基準も含めて現場経験をもとに解説します。

まとめ

自前洗濯の「安さ」は、年間360〜540時間の作業時間、洗濯機の消耗、品質劣化によるレビュー低下の損失を含めると逆転します。コインランドリーも利用料金が高く、運搬と待ち時間が発生する中途半端なコスト構造です。

1物件でもレンタル導入のメリットは「時間の解放」にあり、その時間を物件改善や本業に投資できます。2〜3物件なら清掃+リネンのワンストップが同日入替え対応で威力を発揮し、5物件以上では一括管理によるスケールメリットで品質統一と1物件あたりのコスト削減が実現します。保管スペース・廃棄ロス・レビュー低下・精神的負担といった隠れコストも含め、トータルで判断することが重要です。

「今のリネン管理が本当に最適なのか検証したい」「物件数が増えてきて管理が追いつかない」というオーナー様は、リネンレンタル・民泊清掃・エアコンクリーニングのワンストップ対応で、物件の規模と稼働状況に合わせたコスト最適化プランをご提案いたします。

参考文献

  1. 観光庁「民泊制度ポータルサイト」
  2. 政府統計の総合窓口(e-Stat)「宿泊旅行統計調査」
  3. 厚生労働省「民泊サービスと旅館業法に関するQ&A」
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