タオルは、民泊物件でゲストが最も頻繁に、最も直接的に肌に触れるリネンです。シーツの肌触りはベッドに入るまで気づきませんが、タオルはチェックイン直後の手洗いから入浴後の全身拭きまで、滞在を通じて何度もゲストの手に渡ります。
私たちは箱根の民泊清掃とリネンレンタルをワンストップで提供する中で、タオルに関するゲストの不満がレビュー評価にどれほど直結するかを日々実感しています。「タオルが臭い」「薄くてペラペラ」「枚数が足りない」。これらは清掃品質とは関係のないクレームですが、「清潔さ」スコアを確実に押し下げます。
この記事では、民泊のタオル管理で押さえるべき枚数設計・交換頻度・品質維持の仕組みを、年間6,500件以上のリネン管理経験をもとに解説します。
タオルへの不満がレビューに与えるダメージ|「清潔さ」スコアが下がる理由
Airbnbのレビューで「タオル」に言及されるケースは、ほぼ全てがネガティブな文脈です。「タオルがふわふわだった」とわざわざ書くゲストは少数ですが、「タオルが臭かった」「薄かった」「枚数が足りなかった」は即座にレビューに反映されます。
特に深刻なのが「臭い」の指摘です。見た目は清潔でも、顔を拭いた瞬間に生乾き臭がすれば、ゲストの不快感は部屋全体の印象に波及します。「部屋はきれいだったが、タオルだけが残念」というレビューは、「清潔さ」スコアを0.3〜0.5ポイント押し下げることがあり、その影響は数ヶ月間の予約率に響きます。
ゲスト人数別のタオル枚数設計|「足りない」を防ぐ基準
タオルの枚数は、足りないのは論外ですが多すぎても管理コストと保管スペースを圧迫します。ゲスト人数に応じた適切な枚数設計が重要です。
1泊ゲストへの基本セット
バスタオル:最低1枚、推奨は2枚です。入浴後と翌朝の使用を想定します。
フェイスタオル:最低1枚、推奨は2枚です。洗面とキッチンでの使用を想定します。
ハンドタオル:最低0枚ですが、1枚あると好印象で差別化要素になります。
バスマット:物件に1枚(人数に関わらず)、浴室出入口に設置します。
定員6名の物件であれば、バスタオル12枚・フェイスタオル12枚・ハンドタオル6枚が推奨セットです。熱海の民泊清掃で管理している物件では、夏場は汗をかく機会が多いため、バスタオルを1名あたり3枚に増やすケースもあります。
連泊ゲストへの追加対応
2泊以上の連泊ゲストには、タオルの追加セットを用意するか、交換のタイミングを案内しておく必要があります。ホテルのように毎日交換するのが理想ですが、民泊では現実的に対応が難しいケースも多いため、2泊に1回の交換を標準とし、追加タオルが必要な場合の連絡先を案内しておくのが実用的です。
連泊対応で最も効率的なのは、追加タオルセットを物件内の指定場所にあらかじめ用意しておく方法です。「追加のタオルはクローゼット内にご用意しています」とチェックイン案内に記載するだけで、ゲストの自律的な利用が促され、清掃スタッフの中間訪問を不要にできます。
箱根で2物件を運営するオーナー様のケースです。コスト削減のためにネット通販で匁数160の薄手タオルを大量購入し、家庭用洗濯機で管理していました。レビューでは「タオルが薄い」「ホテルと比較すると物足りない」という指摘が複数。インビックスのリネンレンタルに切り替え、匁数220の綿100%バスタオルを業務用高温洗浄で管理する体制に変更したところ、翌月から「タオルがふわふわで気持ちよかった」というコメントが増え、「清潔さ」スコアが4.6から4.8に上昇しました。タオル1枚あたりのコスト差はわずか数十円ですが、レビューへの影響は数十倍です。
タオルの品質を維持する仕組み|家庭洗濯 vs 業務用リネンサプライ
家庭洗濯でタオルが劣化する3つの原因
自前でタオルを購入し家庭用洗濯機で管理しているオーナー様から、「半年もたないうちにゴワゴワになる」という相談を頻繁に受けます。原因は3つあります。
第一に、洗濯温度の不足です。家庭用洗濯機の水温30〜40℃では、繊維に蓄積した皮脂汚れが完全に落ちず、回を重ねるごとにタオルが硬くなります。第二に、乾燥の不完全さ。特に伊東や箱根のような高湿度環境では、部屋干しや外干しで完全に乾ききらず、生乾き状態のまま畳んでしまうことで雑菌が繁殖し臭いが発生します。第三に、柔軟剤の過剰使用。ふわふわにしようと柔軟剤を多用すると、繊維がコーティングされて吸水性が低下し、「水を拭いても拭ききれない」タオルになります。
業務用リネンサプライの品質管理工程
インビックスが提携する小田原のリネンサプライ工場では、タオルの品質維持のために以下の工程が標準化されています。
まず品目ごとの仕分け。バスタオル、フェイスタオル、シーツ類をそれぞれ分けて洗浄することで、最適な温度・薬剤・時間を設定します。次に80℃以上の高温洗浄。家庭用の2倍以上の温度で皮脂汚れを完全に分解し、雑菌を殺菌します。そして業務用大型乾燥機による完全乾燥。生乾きの余地を一切残さず、タオルのパイル(ループ状の繊維)を起こしてふわふわの状態に仕上げます。
最後に仕上げラインでの検品。ほつれ、シミ残り、黄ばみ、薄くなりすぎた箇所がないかを確認し、基準に満たないものは自動的に新品に交換されます。インビックスのリネンレンタルをご利用いただく限り、オーナー様が「このタオルそろそろ替え時かな」と判断する必要はありません。
タオルの臭い対策|「見た目は清潔なのに臭う」問題の根本解決
タオルの臭いに関するクレームは、民泊オーナー様にとって最も厄介な問題のひとつです。見た目は白くて清潔なのに、顔を拭いた瞬間にモワッと生乾き臭がする。この「見えない汚れ」がゲストの不快感を生みます。
臭いの原因はモラクセラ菌
タオルの生乾き臭の正体は、モラクセラ菌という細菌が繁殖する際に出す代謝物質です。この菌は湿度の高い環境で爆発的に増殖し、一度繊維の奥に入り込むと通常の洗濯では完全に除去できません。家庭用洗濯機の30〜40℃では殺菌に至らないため、洗っても洗っても臭いが取れないのです。
臭いを根本から断つには80℃以上の洗浄が必要
モラクセラ菌は60℃以上の高温で死滅しますが、繊維の奥に入り込んだ菌を完全に除去するには80℃以上の洗浄が確実です。業務用ランドリーの高温洗浄工程は、まさにこの問題を解決するために設計されています。
さらに、エアコンクリーニングも臭い対策に間接的に効果があります。エアコン内部にカビが蓄積していると、室内の湿度管理が不安定になり、タオルやリネンが湿気を吸いやすくなります。エアコンの内部洗浄でカビを除去し、適切な除湿機能を回復させることで、リネンの臭い発生リスクも低減できます。
自前タオルで臭いが出た場合の応急処置
業務用洗浄に移行するまでの応急処置として、酸素系漂白剤を使った60℃のつけ置き洗い(30分〜1時間)が有効です。ただし、この方法はタオルの繊維を傷めるため、頻繁には使えません。根本的な解決にはやはり業務用の高温洗浄が必要です。
季節別のタオル運用|夏と冬で変わる最適な対応
夏場|枚数を増やし、速乾を重視
夏はゲストの入浴回数が増え、汗拭き用にもタオルが使われます。バスタオルを1名あたり3枚に増やす、ハンドタオルを追加するなど、夏仕様の枚数設計に切り替えることで「タオルが足りない」クレームを防げます。
また、夏場は高温多湿でタオルの乾燥が遅くなるため、物件内に使用済みタオルが湿ったまま放置されるリスクが高まります。チェックイン案内で「使用後のタオルはタオル掛けに広げて乾かしてください」と一言添えるだけでも、次回清掃時の臭い発生を軽減できます。
冬場|厚手タオルで「温泉旅館」の体験を
冬場は入浴後の体の冷えが気になる季節です。厚手のバスタオル(匁数240〜260)に切り替えることで、「温泉旅館のような贅沢感」を演出できます。特に箱根や熱海の温泉付き物件では、タオルの厚みと柔らかさが「温泉体験の質」に直結するため、冬のレビュー評価を左右する重要な要素です。
熱海で温泉付き物件を運営するオーナー様は、夏と冬でタオルセットを変えています。夏は匁数200の薄手タオルを1名あたり3枚、冬は匁数260の厚手タオルを2枚。「夏は枚数重視、冬は品質重視」というこの切り替えは、リネンレンタルだからこそ手軽に実現できます。自前購入では2種類のタオルを保管・管理する手間が倍増しますが、レンタルであれば季節の変わり目に配送セットを切り替えるだけです。
まとめ
タオルはゲストが最も頻繁に触れるリネンであり、臭い・薄さ・枚数不足はレビューに直結します。1名あたりバスタオル2枚・フェイスタオル2枚を推奨基準とし、夏場はバスタオル3枚に増やす。連泊ゲストには追加タオルをあらかじめ物件内に用意し、チェックイン案内で設置場所を伝えます。
生乾き臭の原因であるモラクセラ菌は家庭洗濯の30℃では殺菌できず、80℃以上の高温洗浄が必要です。匁数200〜260・綿100%・白が民泊タオルの鉄板で、匁数160以下は「薄い」とレビューで指摘されます。季節でタオルセットを切り替える運用は、リネンレンタルなら手軽に実現できます。
私たちインビックスは、小田原の業務用リネンサプライ工場との提携で、80℃以上の高温洗浄・完全乾燥・全品検品済みのふわふわタオルを毎回お届けしています。民泊清掃とのワンストップ対応でエアコンクリーニングもまとめて一括管理いたします。「タオルの品質管理に時間を取られている」「レビューでタオルを指摘された」というオーナー様は、ぜひ一度ご相談ください。

